<緊急インタビュー> ホームレス支援・さんきゅうハウス・理事の吉田和男さんに聞く

西村光子

いま猛威を振るっているコロナ禍は、社会の弱い立場にいる人により多くの苦難を強いると思われます。この10年、ホームレス支援をやってこられたNPO法人さんきゅうハウスの理事 吉田和男さんから「コロナ災害なんでも相談会」のチラシをいただきました。吉田さんに緊急インタビューを申し込んで、お話をうかがいました。(2020年4月16日)

Q:さんきゅうハウスを紹介してください。

路上生活を余儀なくされている人、あるいはその恐れのある人に、安定した居住や食事を提供しているNPO法人です。2010年2月に開設。西国立駅から徒歩7分、立川市羽衣町にあります。

Q:具体的にはどんなことをやっていますか?

部屋が5つあり、ホームレスの人に生活保護を受けてもらって、提供しています。
他に、週5回、誰でも入れる無料入浴サービス。月2回のパンの配食では、立川、多摩地域を車で回っています。

1階は利用者の就労支援を兼ねたさんきゅうカフェ〔週2回〕になっていて、生活困窮者や高齢者、病気を抱えた人の相談所・居場所になっています。マージャン教室は常連さんたちの笑い声が絶えません。

Q:コロナの感染が広まってきてから、ホームレスの人たちに変化はみられますか?

4月10日以降、つまりネットカフェが休業して以降、飲食店などが入った商業ビルのトイレの前のソファや待合室で爆睡している人を見かけるようになりました。その前から、公園にスーツケースを2つ、3つ持ったひとがいて、寝床を失った人が増えているな、という感触がありましたが。

今まで月1度夜回りをやっていたのですが、近々、昼周りをやる計画をたてています。

最近、ホームレス支援の団体から、こんな相談事がありました。3月末で、自動車関連会社で派遣で働いていた男性が派遣切りにあい、寮を追い出されてネットカフェに入っていたが、お金がなくなって住まいを探している。どうにかならないか、という相談です。

Q:政府は収入が半減した世帯に30万円の支給するとか、住宅給付金などの対策を講じていますが・・・?

給料が減ったことを証明する明細書が必要など、今打ち出している政府の対応策では、すでに住まいと職を失った人は給付の対象になっていない。

Q:最後の砦は生活保護ですか。

その生活保護も問題があります。

厚労省はすでに生活保護に人が殺到してくるだろうと予測して、生保の利用要件である書類審査や仕事についての審査は柔軟にやるようにという通知を出ました。しかし、実際の窓口では、他所の〔他区の〕窓口に行けというような水際作戦をやっているのです。

最後の受け入れ先は無料・定額料金宿泊所〔貧困ビジネス〕になります。ここは、相部屋や共同食堂などでコロナ感染が広まりやすい環境なので、個室にするなど十分に対策をとるよう、さきほどホームレス支援団体が東京都に申し入れをしました。

Q:吉田さんは、コロナ相談会のチラシをもって、なんでも相談してくださいと呼びかけていましたね。緑の党の市議たちも参加していると聞きましたが。

「コロナ災害を乗り越えるいのちとくらしを守るなんでも相談会」です。

以前から反貧困でがんばっていた司法書士や弁護士たちが中心になり、3月に1度開いたのですが、電話が殺到し、さばききれなかったので、より大きな枠組みで、4月18日〔土〕と19日〔日〕にやろうとしています。北海道から鹿児島まで全国25ヶ所の弁護士、労組員らがフリーダイヤルの100回線以上で対応します。私以外にもさんきゅうハウスでは、緑の党の山本立川市義、大沢前立川市議、重松国立市議、坂井悦子小金井市議らが電話相談で対応します。コロナ問題やその前から生活に困っている人がいましたらお気軽に電話していただきたいですね。これが、そのチラシです。


吉田さん、急なインタビューに応じてくださって、ありがとうございました。
このチラシが多くの人たちの目にとまり、多くの相談が集まることを願っています。