今すぐに中止すべきリニア中央新幹線

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猪股美恵

相模原 橋本駅(神奈川県駅)

相模原市の橋本駅は神奈川県でただ一つのリニア中央新幹線駅です。そのため早くから歴史ある高校を移転させたりしながら準備を進めています。駅周辺の再開発計画も描かれ、駅前「大西大通り」では開業効果を生かすためと称して民家や事業所など100棟の立ち退きを迫っています。相模原市の人口推計では2025年に72万8042人、2040年は70万1773人、2070年だと56万8161人でリニア中央新幹線の開業が実際には2065年近くになるとすれば、57万人近くに市民が減った街に大きな幹線道路や大型店舗などの現再開発計画がふさわしいのでしょうか。ましてやリニア計画が失敗するかもしれないのに。

浮遊動力「ニオブチタン」

ニオブチタンはリニア新幹線を浮かせて前に進めるために使われる合金です。大半はブラジルから輸入しており、ニオブチタンそのものは比較的安価なものですが、近年価格が急激に高騰し、2007年から3年間で200%になっています。ニオブチタンは比較的低密度で軽量のため需要は多岐にわたり、医療画像処理、医療用MRI装置、国際宇宙ステーションに搭載された磁気分光器など航空宇宙分野、核融合実験、次世代エネルギーシステムなどにも使われています。輸入に頼っている不安定さのみならず、今後需要が伸びる分野のため、確保と価格高騰が懸念されます。

リニア中央新幹線の開業はめどが立たない状況?

リニア中央新幹線は2014年に事業認可され、東京・名古屋間の工事費は約5.5兆円で国から3兆円財政投融資を受け開業は2027年と発表されました。ところが2021年には工事費は7兆円に修正され、昨年10月にはさらに約11兆円に修正され、開業も2035年以降と発表されました。しかし実際には度重なる事故や井戸の枯渇、残土活用先がない問題、トンネル掘削が難航しているなどにより、最低でも2065年に品川・名古屋間の開業がずれ込むことが真実味をもって予測されています。大阪までの延伸など出来もしない計画です。たった名古屋までのために各地の生活水脈をズタズタにし、莫大な工事費をつぎ込む愚かさに一刻も早く目覚めてほしい。

日本の将来にリニア中央新幹線は必要?

日本の人口減少により、2050年には現在より3000万人減少し約9500万人と推計されています。開業が考えられる2065年では9000万人近くに減っている日本の社会に、在来鉄道との連結もなく、東京・名古屋間を50分で行けるだけのことに、これだけの環境破壊と費用をかける意味があるのでしょうか。
アメリカもドイツもリニア構想を断念しました。日本だけがなぜやめられないのでしょうか。